社会福祉法人エリザベス・サンダース・ホーム

Elizabeth Saunders Home

エリザベス・サンダース・ホームは、
澤田美喜女史が1948年(昭和23年)2月1日にキリスト教精神に基づき、乳児院として創設した施設です。

喜ぶ人と共に喜び、
泣く人と共に泣きなさい新約聖書 12章15節 『ローマの信徒への手紙』より

澤田美喜女史は、ホーム創立の日を「この土地も、この土地に築かれる事業も、私の残る一生もすべて神にささげた日」と記しています。

施設創立70余年を経過しましたが、現在も澤田美喜女史の教えを広く受け継ぎ、福祉を必要とする者に寄り添った施設運営を目指しています。

理事長 ご挨拶

ご存知でしょうか、当法人の本部建物の定礎板に次の聖句が彫られています。
『喜ぶ人と共に喜び、泣く人と共に泣きなさい。』
これは新約聖書ローマの信徒への手紙からの一節です。
約二千年前、今ほどキリスト教が知られていなかった時代にローマの人々に対して書かれたパウロの手紙です。
今日では、ミッション系の社会福祉法人の設立理念の中に、この聖句がよく引用されているようです。
それは、それぞれに神様から与えられた大切な命に寄り添う人でありなさいという強いメッセージだからです。
単なる共感者ではなく、キリストの愛に支えられて寄り添える人なのです。
私たちホームのスタートの時も勿論そうでした。澤田美喜先生によって70年前設立されたこのホームにもキリストの愛の精神は脈々と流れています。
特に戦後の混乱期の中で過酷な運命を背負った混血孤児を養育しようとする事業は、強い意志と深い信仰の支えが無ければ実現できなかったのです。
傷ついた見知らぬ旅人を手厚く介抱した聖書に登場するサマリヤ人のように、澤田先生は約二千人の戦争孤児たちを愛情深く育て上げて来られました。
今、児童養護施設にはさまざまな事情で入所する子どもたちが生活しています。
子どもの理由ではなく、大人の理由でここに措置される子どもたちなのです。
ホームの職員たちは、いつも其の子どもたちに寄り添って多感な幼少期・早春期を温かく見守っています。
創立者澤田先生の崇高なスピリットがこのホームの大切な財産として絶えず意識されている結果なのです。
子どもが泣くとき共に悲しみ、子どもが喜ぶとき共に微笑む愛を伴う日常生活の積み重ねが、どんなに子どもたちの心の幅を広げ抵抗力をつけていくか、計り知れないものを感じます。
ですから、どんな時代になっても、澤田先生だったら、今どうすべきかを常に考え行動してゆくのが、ここホームの全ての職員の行動規範であると考えます。

社会福祉法人
エリザベス・サンダース・ホーム
理事長 宮崎 道忠

理事長 宮崎 道忠

事業の概要

目的と事業

日本聖公会の伝えるキリスト教精神に基づき、福祉サービスを必要とする者が、心身ともに健やかに育成されるように支援することを目的として、次の社会福祉事業及び公益を目的とする事業が行われます。

  1. 児童養護施設「エリザベス・サンダース・ホーム」の経営
  2. 幼保連携型認定こども園「あおばと」の経営
  3. 「澤田美喜記念館」の事業(隠れキリシタン遺物)の公開
JR大磯駅から見たエリザベス・サンダース・ホーム全景(通称岩崎山)
創立年月日1948年2月1日
乳児院エリザベス・サンダース・ホーム設立
敷地30,460.77m2(9230.54坪、自己所有)
当法人の組織図
社会福祉法人エリザベス・サンダース・ホーム

設立の背景

エリザベス・サンダース・ホームは、澤田美喜女史によって創設された児童養護施設です。
澤田美喜女史は、1901年三菱財閥の創始者・岩崎彌太郎の孫、三菱三代目の当主・岩崎久彌の長女として生まれ、成長して外交官・澤田廉三に嫁ぎ、海外生活を送る一方、クリスチャンとしての信仰を深めました。
彼女は、ロンドンに駐在中に「ドクター・バーナードス・ホーム」という孤児院で、ボランティアとして奉仕する機会を得て、「お金で買えない幸せ」があることに深い感銘を受けました。
第二次世界大戦後、駐留軍兵士と日本人女性との間に生まれた混血孤児たちの不遇な状況を目のあたりにし、この子どもたちを救うのが自分の使命であると考え、救済に立ち上がりました。
戦後の財閥解体により岩崎家の手を離れていた大磯の別荘を、金策に大変な苦労をしながら買い戻し、1948年2月にエリザベス・サンダース・ホームと名付けた乳児院を創設しました。
その後、子どもたちの成長に合わせて児童養護施設とし、2千人の子どもたちを育て上げて社会に送り出し、1980年旅先のスペイン・マジョルカ島で急逝するまでの30年間、母として教師として子どもたちの養育に人生を捧げました。

児童養護施設
エリザベス・サンダース・ホーム概要

運営指針
  1. キリスト教精神に基づく福祉事業として児童養護施設を設置する。
  2. 子どもの権利を擁護し、人として尊重され、かつ安全で安心した日常生活を営むことを保障する。
  3. 社会人として自立した地域生活を営めるような、困難に負けない心と身体を育成する。
  4. 成長過程のそれぞれの状況に合わせて、自分らしく生活できる環境を用意し、共に生きる力を育てる。

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